■粉飾決算
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粉飾決算とは、企業の経営成績や財政状態を事実と変えて表示することを目的として、会計処理(決算処理)を意図的に操作すること。粉飾決算は、主として金融機関や投資家向けに事実よりも良好な状態と誤認させるものが多いところですが、節税を目的として事実よりも悪い状態と誤認させるものもある。このような粉飾決算を区別して、逆粉飾と特に呼ぶこともある。

経営状態をよく見せる粉飾決算の手法としては、売上、利益、資産、自己資本を水増しすることが多い。具体的には主として以下のような方法がある:

@ 会計年度末に売上計上。翌年度に売上取消、値引を実施
A 売上計上をし、仕入・経費として売上先と利益相殺(循環取引)
B 売上・収益を先行計上。翌年度に費用計上
C 費用を資産計上(例:新製品開発費用を在庫計上)
D 不良債権や不良在庫を認識しつつも引当や評価損を未計上
E 領収書等を偽造するなどし、費用や負債を帳簿上掲載しない、減額する

上記のいずれの方法も、事実が付帯していれば通常の決算として認められることもあるところだが、誰の視点を優先するかによってその見解は異なることから、会社主体の視点で処理をする限りは粉飾決算と見做されることが多い。
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